ASPIREプロジェクト代表挨拶

ASPIRE量子スピントロニクス
プロジェクト代表
大谷義近

 このたび、日仏共同によるASPIREプロジェクト「人材育成と量子スピントロニクス技術の基盤確立に向けた日仏共同イニシアティブ」(“Joint Franco-Japanese Initiative for Establishing Foundations for Human Resource Development and Quantum Spintronics Technology”)が、2024年12月に発足いたしました。

 本プロジェクトは、量子スピントロニクス分野における革新的な研究を推進するとともに、次世代を担う国際的研究人材の育成を目指す、日仏共同による長期的・持続的な取り組みです。日本およびフランスから、それぞれ世界をリードする研究グループが結集し、固体中を伝搬する量子力学的自由度――すなわち電荷、スピン、軌道、マグノン、カイラルフォノンなど――のダイナミクスや相互作用を、製膜・素子作製から最先端の測定・解析に至るまで、一気通貫で取り組んでまいります。

 本研究において、日本側は東京大学物性研究所に新設された量子ナノラボを拠点とし、特に非線形分光などの最先端技術を駆使して実験を強力に推進してまいります。また、フランスからの研究者が長期的に滞在し共同研究を進めるための連携ハブ研究室を日仏双方に設け、日仏研究者間の密な協力体制を構築します。

 一方フランス側も、日本と同様に理論と実験の両面から卓越した専門家が結集し、現地においても日本人研究者を積極的に受け入れ、研究と交流を支える拠点を整備していきます。

 本プロジェクトが、日仏の信頼と連携のもと、量子スピントロニクスという先端分野における学術の飛躍的発展と、国際的に活躍する人材の育成につながることを心より願っております。皆さまのご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。